会長ごあいさつ

Message

日本小児科学会 東京都地方会 会長 水野克己

日本小児科学会
東京都地方会
会長 水野克己

このたび、2024年度から森岡一朗先生の後任として東京都地方会会長を拝命しました昭和大学医学部小児科学講座の水野克己です。人も医療も集約している東京での会長職を務めさせて頂くことは、私にとって大変光栄なことです。

日本小児科学会東京都地方会は1890年東京帝大小児科医師が無名会として発足し、現在、会員数約2000人と多くの会員が登録されている分科会です。前会長の2年間の任期は経済的に厳しい状況から立て直しの時期であり、会場費の値上げ、共催セミナー導入などにより、おかげさまで黒字化するところまできました。引き続き、経営の健全化に努めつつ、先生方に足を運んでいただけるよう日々の診療に役立つ講演を企画してまいる所存でございます。

これまで講話会はコロナ禍であった影響もあり、ハイブリッドで開催していましたが、令和6年度からは対面のみにいたします。その講話会も令和6年9月には第700回となります。冒頭申し上げましたが、130年以上前にはじまったこの講話会、歴史を途絶えさせることなく、少子化の中でもこどもたち・ご家族のために力を尽くしてくださっている先生方とさらに発展させていきたいと思います。講話会の内容は、各分野の第一人者による教育講演・企業との共催セミナー、そして会員による一般演題発表ですが、東京都地方会では国立感染症研究所の定点報告が毎回行われることが特徴です。また、複数の高度医療センターと大学病院をもつことも特徴であり、小児医療の最前線の情報となりうる場です。

2024年度から働き方改革が導入されるようになり、小児科医のQOLは改善するのか・・大学病院勤務医の収入は減少しないか、NICUやPICUは維持できるのか・・いろんな問題が起こっております。東京都においても小児救急医療体制整備が必要となっている時代ですので、小児医療の魅力を学生・研修医にもしっかりと伝えることでマンパワーを確保しつつ、医師の働き方改革にも対応しなければならないと考えております。東京都地方会のもつ情報力を、副会長や運営委員等役員、事務局の協力を得て全力を尽くす決意でおりますので、会員の皆様のご支援を心からお願い致します。

最後にお願いがございます。東京都地方会がさらに発展し、こどもたちとそのご家族、そして社会全体に貢献できますよう、ぜひとも先生方におかれましては会員登録をお願い申し上げます。

2024年4月
昭和大学医学部小児科学講座
水野克己